降雪が激しい地域、気温が氷点下になり、凍結しやすい場所にお住まいの方はフィットが雪道やアイスバーンに強いのか気になると思います。
ここではフィットの雪道走行性能についてまとめています。
フィットFFモデルで雪道走行は大丈夫?
引用元:https://www.honda.co.jp/Fit/webcatalog/performance/ecology/
どんなに準備をしていても雪道で油断した運転をしては危険です。
通常レベルの降雪や薄い積雪の場合、FFモデルスタッドレスタイヤなしのフィットでも十分走れます。
他の車に比べてフィットの雪道走行が危険ということはないのでその点は安心してください。
ただし踏むと音がするほどの積雪の場合はスタッドレスタイヤを装着しましょう。
夏タイヤでも走れないことはないですが、用心に越したことはありません。
南の方の地域では突発的に猛吹雪になることがあり、スタッドレスタイヤを所持していない場合もあります。
その場合は外出を控えるか、30km/L程度の安全運転で移動し、他の車が残したタイヤ痕をなぞるように走行しましょう。
くれぐれも氷の上でブレーキを踏まないように注意してください。
降雪時のスピードの出しすぎ、急ブレーキは命取りです。
フィット4WDの方が雪道走行は安全
通常、雪道では4WDが有利です。
それは全輪が駆動するので雪に足をとられにくいからです。
フィットの場合、FFは最低地上高が130mmですが、4WDは150mmと高いです。
これはフィット4WDの方が積雪に埋まりにくいということを意味します。
フィットでの雪道コーナリング
コーナリングでも4WDの方がスリップしにくく安全です。
コーナリングでは遠心力が働くため、雪道ではスリップによる衝突事故が起こりやすい状態です。
フィットは軽量なのでコーナリングでスリップする危険性は低い方です。
重量がある方が滑りにくいというイメージがあるかもしれませんが、遠心力が大きくなるのでコーナーでのスリップの可能性も高くなります。
重量がある車の方が滑りにくいのはちゃんとグリップが利く乾いた路面での話です。
FFは駆動力が前輪に集中するので、駆動力が前輪と後輪に分散する4WDよりスリップしやすいです。
人に置き換えると、氷の上でななめに強く足を踏みしめるほど滑りやすいのと同じだと理解しましょう。
そして4WDの方が最大トルクは太いですが、最大トルクの強弱はあまりスリップには関係ありません。
スリップに影響するのはそのとき出していた速度ですから、トルクが細くても高速でコーナーに突っ込めば滑ってしまいます。
これはコーナーだけでなく、直進でのスリップでも言えることです。
また滑りにくい車の条件として、重心の高さがあります。
例えばN-BOXなどのトールワゴンは重心が高いためスリップしやすいですが、フィットは見た目どうり低重心なので、ここでもスリップしにくい条件を満たしています。
重心の高低の見分け方ですが、基本的に背が高い車ほど重心は高く、スリップに弱い傾向にあります。
フィット4WDは通常の4WDより滑りにくい?
フィットはリアルタイム4WDではなくビスカス・カップリング4WDという方式です。
これは常に駆動力を全輪に分散するのではなく、通常はFFのように前輪で駆動し、前輪が空転を検知した場合に、その空転比率に応じて最大50%の駆動力を後輪に回す仕組みになっています。
この方式のメリットはスリップの量に応じて駆動力を分散できるので機械的に駆動力を分散するよりも旋回能力が高いことです。
リアルタイム4WDは、全輪に駆動力がかかるため、速度が上がるほどカーブで曲がりにくくなり、コーナリングのパフォーマンスが下がるという弱点がありました。
ですからフィットに採用されている4WDは通常の4WDよりスリップに強いと言えます。
またホンダ車では基本採用されている「VSA」という車両安定化システムとの連携により走行安定性に相乗効果をもたらしています。
フィットの雪道でのブレーキ性能
一般的には軽い車の方がブレーキの利きはいいです。
フィットはボディが軽く、ブレーキ性能が強力です。
ですから雪道でのフィットのブレーキ性能はかなり高いです。
それはJAFも実験により実証しています。
万が一氷の上でスリップした場合も、すぐにブレーキを踏み、ハンドルを維持し続ければ、制動力で復帰できます。
フィットで雪道走行する場合のまとめ
フィットは雪道に弱いイメージがありますがそんなことはありません。
フィットが苦戦するような降雪は他のモデルも苦戦しています。
4WDの方が雪道走行は安全なので、できれば降雪地帯では4WDを選びたいですね。
雪道走行の最大の敵は慢心です。
特に4WDの場合は、油断が事故につながりやすいです。
きちんと雪道の準備をすることは慢心を捨てるという儀式でもあるのでしっかりしたいところです。