インプレッサスポーツは、性能的にはライバル車が少ないと言われています。
本当にそうなのでしょうか。
同じようなステーションワゴンは、何車種も販売されています。
最もインプレッサスポーツの形や性能に近い車種は、シビックハッチバックではないでしょうか。
今回は、そのシビックハッチバックとインプレッサスポーツを比較し、どちらが良い車なのか、お伝えします。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの性能を比較
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インプレッサスポーツは2011年10月から販売されています。
インプレッサはその歴史が長く、似た名前のインプレッサスポーツワゴンは1992年から長きに渡って発売されていました。
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また、シビックハッチバックは、大昔にシビックシャトルという名前で似たようなステーションワゴンが販売されていましたが、現在では、シャトルという名前に変わっており、シビックハッチバックとは、別の車となっています。
そう考えると、シビックハッチバックもインプレッサスポーツもかなり歴史のある車ということになります。
また、インプレッサスポーツは、2WDとAWD(4WD)があり、1.6リッターから2.0リッターの3グレードがラインナップされていますが、シビックハッチバックの新型は1.5リッターの1グレードのみとなり、今ではめずらしいミッション車がラインナップされています。
インプレッサスポーツは、CVT車のみであるため、この違いもひとつあります。
では、インプレッサスポーツの1.6リッター2WDとシビックハッチバックCVT車で、価格など、いろいろな面から比較を行ってみます。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの価格比較
インプレッサスポーツは、1.6i-S EyeSightの2WDが1,944,000円であり、シビックハッチバックは2,800,440円です。
価格で比較すると、排気量はインプレッサスポーツが大きいですが、価格面では、インプレッサスポーツがお安いということになります。
なお、あとでお伝えしますが、シビックハッチバックには、ターボエンジンが搭載されているため、この価格でも致し方ないように思えます。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの燃費比較
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では、燃費ではどうでしょうか。
インプレッサスポーツは、JC08モードで18.2l/km、シビックハッチバックは18.0l/kmですので、こちらはシビックハッチバックに軍配があがります。
しかし、インプレッサスポーツも2.0リッター車は17.0㎞/lのカタログ燃費を出しており、決してシビックハッチバックに劣っているわけではありません。
この点で少し考えるのは、シビックハッチバックはターボエンジンなのですが、18.0km/lの燃費となっているところです。
これは、あくまでもカタログ上の数値であり、実測値ではないことをご承知ください。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックのトルクやパワー比較
では、トルクとパワーではどうでしょうか。
インプレッサスポーツの最大トルクは148N・m[15.1kgf・m]/3,600rpm、最大パワーは85kW[115PS]/6,200rpmです。
シビックハッチバックは、220N・m[22.4kgf・m]/5,500rpm、最大パワーは134kW[182PS]/6,000rpmです。
この差は、インプレッサスポーツがマルチポイント・インジェクションエンジンですが、シビックハッチバックは、直噴VTECターボエンジンであるため、シビックハッチバックに軍配があがります。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの操作性比較
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続いて、操作性です。
操作性で一番わかりやすいことは、最小回転半径ではないでしょうか。
インプレッサスポーツの最小回転半径は5.3m、シビックハッチバックは5.5mとなります。
これは、ホイールベースの差が、30mmインプレッサスポーツのほうが小さいこともあります。
ですが、たかが0.2m、されど0.2mです。
これを大きいと思われるかたもいらっしゃるでしょう。
この違いで、操作性も変わります。
そうなると、インプレッサスポーツがよいでしょう。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックのインテリアを比較
では、インテリアでの比較を行うとどうでしょうか。
それぞれの独自性のあるインテリアであるため、好みによって、感想は変わるでしょうが、私なりの観点からお伝えします。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックのシートや内装(インテリア)について
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内装について、よくわかるのは、インパネ周りです。
インプレッサスポーツは、ドライバーや助手席のことを考え、引き締まった感じのインパネとなっています。
シビックハッチバックは、高級感を重視しているようで、上質な質感と、スポーティー感を持ち合わせています。
両車ともに、運転席からスイッチ類や、メーター等操作しやすい場所に配置されていますので、あまり大差はなく、好みによっての差になるでしょう。
シートでは、インプレッサスポーツは、内部構造とシートの厚みを考え、ホールド感がよいです。
シビックハッチバックも、ホールド感はよく、後部座席からの視界を考え、フロントシートの肩部分をスマートにしています。
どちらも、運転での疲労を軽減するよう、形状など考えられています。
こちらもあまり大差はないでしょう。
また、要所要所にカップホルダーなど配備されていますので、その点についても大差はないでしょう。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの後部座席・荷室について
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では、後部座席や荷室はどうでしょうか。
インプレッサスポーツの後部座席は、フロントシート背面の形状をスリム化することにより、後部座席の足元が広く感じられます。
シビックハッチバックの後部座席は、車体形状の関係で、頭上部分は狭く、窮屈感を与えます。
ですが、足元については、フロントシートの下部にゆとりを持たせ、後部座席に座った人の足が、入り込む設計となっています。
荷室については、両車とも、6:4分割できるため、シートアレンジは多彩で、収容量もほぼ同じです。
なお、インプレッサスポーツは、後部座席を倒すとフルフラットになりますが、シビックハッチバックは、フルフラットにならないという相違点があります。
大きな差異はないように思いますが、後部座席の解放感やフルフラットになる荷室という点から評価するとインプレッサスポーツの方が優れていると言えます。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの装備を比較
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では、装備の違いはどうでしょうか。
パーキングブレーキについては、両車とも、電動でアクセルペダルを踏むと、解除されます。
また、「ヒルホールド機能」が搭載されているため、坂道などで、停止した場合、自動でブレーキがかかります。
また、シャークフィンアンテナも両車とも装備されており、ルーフでアクセントになっています。
インプレッサスポーツとシビックハッチバックの安全装備
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みなさんが一番気になる部分は、安全装備ではないでしょうか。
インプレッサスポーツは、テレビCMでも流れているアイサイトを、シビックハッチバックはHonda SENSINGを搭載しています。
アイサイトは、ステレオカメラを搭載し、歩行者などを検知し、常に前方の監視を行います。
Honda SENSINGは、シングルカメラとレーダーを搭載し、同じように前方の監視を行います。
この搭載機器の違いで、衝突を検知する機能に差があり、アイサイトのほうが人間の目に近く、瞬時の判断にも対応できるため、Honda SENSINGより性能が優れています。
これは、スバルが長年かけて積み上げた安全装備への集大成に近いのではないでしょうか。
その他の安全性能については、同じような機能がありますので、アイサイトのほうに軍配が上がります。
比較した結果と感想
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お伝えした通り、インプレッサスポーツとシビックハッチバックでは、インプレッサスポーツのほうが、優位に立つ部分が多く、シビックハッチバックよりインプレッサスポーツとなるでしょう。
これは、スバルの企業理念があるからでしょう。
ですが、ホンダのネームバリューやターボエンジンに魅力を感じ、シビックハッチバックのほうがよいと言われる方もいらっしゃることでしょう。
価格面、装備などを考え、どちらを購入するかは、みなさんのお考え次第です。
コストや安全性を考えると、インプレッサスポーツのほうが優位であることを頭において検討いただければと思います。